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2024年問題の2年後、現場は実際どう変わった?【長距離ドライバーのリアル】

2026 5/07
業界ニュース
2026年3月24日2026年5月7日
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2024年4月にドライバーの時間外労働の上限規制が始まってから、もうすぐ2年。「物流が止まる」「ドライバーの給料が下がる」と散々言われてきましたが、実際のところ、現場はどうなったのか。

法律の解説記事はネットにいくらでもあります。この記事では、九州拠点の長距離ドライバーである私が、2年間走り続けて実感した「変わったこと」と「変わらないこと」を正直に書きます。

目次

結論 — 良くなった部分もあるが、繁忙期は変わらない

先に結論を言います。

  • 給料は上がった
  • フェリーの利用が増えた
  • 休みも増えた
  • でも繁忙期は「そんなの気にしない」という空気がある
  • 走れる距離はさほど変わっていない

制度としては確実に変わりました。ただ、現場の本音は「仕事が回らないと話にならない」。これが2年経った今のリアルです。

給料は上がった

前月と今月のカレンダー比較(休日数の変化)

これは素直に良い変化です。

2024年問題で「ドライバーの給料が下がる」と言われていましたが、私の場合は上がりました。背景としては、人手不足でドライバーの確保が難しくなっていることや、運賃の値上げ交渉が以前より通りやすくなっていることがあると思います。

もちろん、全てのドライバーが同じとは限りません。会社の規模や荷主との関係によって差はあるでしょう。ただ、少なくとも私の周りでは「給料が上がった」という声は確かに聞きます。

労働時間が制限される中で、基本給や手当を上げて待遇を維持しようとする会社が増えている印象です。ドライバーが辞められたら困るのは会社も同じですから。

「2024年問題で給料が下がる」と不安を抱えていたドライバーは多かったと思いますが、少なくとも今のところ、人手不足を背景にした賃上げの流れが勝っている状況です。もちろん、この先ずっと続く保証はありませんが、2年前の悲観的な予測よりは良い方向に進んでいると感じています。

フェリーが増えた・休みも増えた

フェリーに乗船する大型トラック

2024年問題で最もわかりやすく変わったのが、フェリーの利用頻度です。

九州から関東・東北方面への長距離輸送で、これまでは全行程を自走していたケースでも、フェリーを組み合わせる運行が増えました。フェリーに乗っている間はドライバーの休息時間にカウントできるため、拘束時間の規制をクリアしやすくなるというメリットがあります。

私自身も、以前よりフェリーを使う運行が明らかに増えたと感じています。フェリーの中で横になれるので、身体は正直楽です。

休みについても、以前より確実に増えました。会社としても、労働時間の管理を厳しくせざるを得ない状況ですから、無理な連続運行を組みにくくなっています。

ドライバーにとって休みが増えるのは、健康面でも家族との時間の面でもプラスです。長距離の仕事は家を空けることが多いですから、以前より家族と過ごせる日が増えたのは正直うれしい。これは2024年問題の明確に良い影響だと思います。

フェリーの利用増加は、運送会社にとってもメリットがあります。ドライバーの拘束時間を抑えつつ、長距離輸送を維持できる。フェリー代というコストは発生しますが、ドライバーの健康と安全を考えると、合理的な選択です。

でも繁忙期は「そんなの気にしない」

ここからが本音です。

会社から2024年問題についての説明は受けました。年間960時間の上限規制、改善基準告示の変更、拘束時間や休息期間のルール。一通り聞いています。

ただ、繁忙期になると「そんなの気にしない」という空気になるのも事実です。

荷物がある。届けなければいけない。ドライバーが足りない。この3つが重なると、規制うんぬんよりも「目の前の仕事をどう回すか」が最優先になります。会社も「無理するな」とは言いますが、荷物がさばけなければ売上が立たない。ドライバーも「休みたい」とは思っても、仕事がなくなるのは困る。

「制度は変わった。でも、忙しくなればそんなの気にしない感じ」。これが偽りのない現場の空気です。

もちろん、昔のような完全な無法状態ではありません。デジタコでの管理は厳しくなっていますし、明らかな違反は会社も避けます。ただ、グレーゾーンの中でギリギリの運行を組む場面は、繁忙期にはまだあります。

結局、制度を守ろうにも、荷物がさばけなければ会社が立ち行かない。ドライバーだって稼げなければ生活できない。その現実がある限り、繁忙期に100%規制を守り切るのは難しいというのが、正直なところです。制度と現実のギャップは、2年経ってもまだ埋まりきっていません。

走れる距離は変わっていない

「2024年問題で走れる距離が短くなる」とも言われていましたが、私の実感としては、さほど変わっていません。

理由はシンプルで、フェリーや中継輸送をうまく組み合わせることで、トータルの輸送距離自体は維持できているからです。1人のドライバーが一気に走る距離は制限されても、リレー方式で荷物をつなげば、荷物自体は以前と同じ距離を動いています。

ただし、これは会社の運行管理がしっかりしている場合の話です。中小の運送会社で、ドライバーの数がギリギリのところは、事情が違うかもしれません。

もう一つ付け加えると、中継輸送やフェリー利用が増えた分、ドライバー同士の引き継ぎや待ち合わせのコミュニケーションが以前より重要になっています。「自分一人で全部走る」から「チームで荷物をつなぐ」へ。働き方のスタイル自体が少しずつ変わり始めている実感はあります。

まとめ — 制度は変わった。でも現場の本音は「仕事が回らないと話にならない」

項目2024年4月以前2026年現在
給料横ばい〜減少傾向→上がった
フェリー利用限定的→大幅増
休み連続運行が多い→増えた
繁忙期の実態規制緩い→あまり変わらず
走行距離1人で長距離→中継輸送で補完

2024年問題から2年。現場で実感している変化をまとめます。

項目 変化
給料 上がった(人手不足・運賃値上げの影響)
フェリー利用 増えた(拘束時間クリアのため)
休み 増えた(労働時間管理の厳格化)
繁忙期の実態 あまり変わらない(仕事優先の空気は残る)
走行距離 さほど変わらない(フェリー・中継輸送で補完)

良くなった部分は確実にあります。給料が上がって、休みが増えて、フェリーで身体が楽になった。これは間違いなく前進です。

一方で、繁忙期になると「規制より仕事」になる空気はまだ残っています。「仕事が回らないと話にならない」。これが、現場のドライバーの偽らざる本音です。

制度だけ変えても、荷主の意識、会社の体制、ドライバー自身の働き方が一緒に変わらなければ、本当の意味での改善にはなりません。

2024年問題は「始まり」であって、「終わり」ではない。2年経って、良い変化も出てきた。でもまだ道半ばです。これからどう変わっていくか、現場で走りながら見守っていきたいと思います。


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九州で長距離トラックの運転手を約30年!年間走行距離約17万キロ 

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